よく使うベトナム語の挨拶やお礼の言葉

時間ではなく相手で変化する挨拶

日本の代表的な挨拶は「おはようございます」「こんにちは」「こんばんは」と挨拶を交わす時間帯によって変わります。
時間帯によって挨拶の仕方が変わる言語は日本語の他にも英語などいくつかありますが、ベトナム語の場合は特に時間で区切って挨拶を変えるようなことはしません。
「xin chao(シンチャオ)」ですべての挨拶が賄えます。
「xin」は敬語の意味があり、「おはようございます」の「ございます」に当たる部分。
ですから、敬意を払う必要のない人にはxinを付けなくても構いません。
しかしベトナム語は主語、または目的語をはっきりとさせたがる言語のためか、「chao」のみでは挨拶としないのです。
例えば、相手が年下の場合は「em」、年上の男性なら「anh」、女性には「chi」を「chao」の後に置くことで親しみを表現します。
ただ旅行で会話をしたいという場合はそこまで親しい間柄になることもないので、xin chao一つ持っていけば全員と挨拶が交わせることでしょう。

「ありがとう」「ごめんなさい」

感謝の言葉や謝罪の言葉もとてもよく使われます。
ありがとうは「Cam on(カムオン)」、ごめんなさいは「Xin loi(シンローイ)」です。
ここで面白いのが、Xin loiは日本語の「すみません」のように使えること。
レストランなどでウェイターを呼ぶときにも使うことができます。
また、「Cam on」は気軽なありがとうの表現なので、「大変ありがとうございます」と伝えたい場合は丁寧語である「xin」をつけて「Xin cam on」とすると良いでしょう。

親しい友人と会った時は

ベトナムで知り合った人に出合い頭に「An com chua?(ご飯は食べましたか?)」と言われたら、何も知らない人は戸惑われるかもしれません。
じつはこれは、他愛もない挨拶の一種なのです。
日本でいうところの「久しぶり~」や、英語でいう「What’s up?」と同じような感じと捉えて問題ありません。
「An com chua?」と挨拶されたら、ごはんが済んでいたら「Roi」、まだなら「Chua」と返せばOKです。

ベトナムは英語も通じるため、ベトナム語を話さずに英語を使う人も大勢います。
日本人が旅行に来た外国人に日本語で挨拶をされると嬉しいように、現地の人たちも日本人にベトナム語で挨拶をされればきっと喜んでくれるはずです。
ベトナム語の挨拶をしっかりと学び、ベトナムに行く機会を得たならば、恥ずかしがらずにどんどん挨拶を交わしてください。