中国語を学ぶ上で避けて通れない「ピンイン」とは?

「ピンイン」って?

日本語で「ありがとう」をどのように発音するのかと問われたら、 「arigato」と、このようにローマ字で表記するのが普通です。 日本語の場合は母音と子音を理解すればだいたいの発音を指示することができるため、 比較的単純な発音と言えるでしょう。 ところが、中国語の場合はローマ字を用いて発音を指示することができません。 中国語の発音は独特で、ローマ字に置き換えられないのです。 そこで登場するのが「ピンイン」です。 ピンインは中国語の発音記号のようなもので、 身近なところで言えば、日英辞書を見ると、英単語の横に小さく発音記号がありますが、 あのような物と考えて差し支えありません。 このピンインを覚えることで中国語を正しく発音することができるようになります。

ピンインの奥深さ

「ピンイン」とカタカナで表記することが多いですが、 漢字で書くと「拼音」となり、「音」という漢字が入るため 日本人にとっては少しわかりやすくなります。 ピンインの表記は、まず中国語を母音と子音にわけます。 ここまでは日本語と同じですが、この母音と子音は ローマ字ではなくラテン文字で表記されます。 ただし、中国語には「v」の発音がないため、使用する文字数は25文字になります。 これにアクセント記号を組み合わせれば中国語として発音ができるようになります。 一つ注意したいのが、台湾の場合です。 台湾の発音はピンインではなく、 ボポモフォと呼ばれる古来からの注音記号を用いて表記されます。

漢字に頼らない勉強を

中国語は誰もがご存知の通り漢字です。 そして漢字は日本でも使われている言語です。 中国語でも文字として表記されれば なんとなく意味が理解できるため、 親しみを覚えて当然と言えます。しかし、中国語をマスターしたいと思った時、 それは弊害にも成り得ます。 中国語としての読み方と日本語としての読み方が違う場合も 往々にしてあるのです。 また、もともと知っている漢字の意味が、 中国では少し違う意味だったりする場合も少なくありません。 漢字を過信しすぎず、中国語の単語を見たら まずピンインをふる習慣を付けると良いでしょう。 発音が単純な日本語にすら 特殊な発音やアクセントがあるものですから、 ピンインが全て正しいと信じ込むのも危険ですが、 いずれにしても中国語を勉強する上でピンインはマスト。 地道な努力こそが、中国語をマスターする一番の近道なのです。