マレー語の否定文について

否定文は「bukan」と「tidak」

マレー語で、否定文を作るときに使用するのは「bukan」と「tidak」の2種類です。
「bukan」は名詞句、前置詞句を否定するときに使います。
「tidak」は形容詞句、動詞句、副詞句を否定するときに使います。
例えば、「Saya bukan orang Malaysia.」はマレー語で「私はマレーシア人ではありません」という意味です。
「マレーシア人」を意味する「orang Malaysia」を否定しているため、「bukan」を使います。
一方、「Saya tidak bersetuju.」は「私は同意しません」という否定文です。
その場合「同意する」という動詞の「bersetuju」を否定しているため、「tidak」を使います。
例外として、否定したいことを強調したいときには述語の種類に関わらず、「bukan」を用いることができます。
これは特に、書き言葉で使われる用法です。
また「tidak」は、話し言葉の中では短縮されて「tak」になることがあります。
あわせて覚えておくとよいでしょう。

相手の質問に対する否定語

先ほどの「bukan」と「tidak」は、相手からの質問に対する返答の際にも使用します。
相手の質問に対して、肯定をしたいときは「Ya」、否定をしたいときは「Bukan」と「Tidak」の2種類です。
否定語の2種類は、上記と同様に述語によって使い分けます。
名詞句、前置詞句を否定する返事は「Bukan」を使用し、形容詞句、動詞句、副詞句を否定する返事は「Tidak」を使います。
例えば、マレー語では「これが欲しいですか?」という質問に対して、「Bukan」と答えると、「これ」を否定したことになります。
そのため、「これ」以外の何かが欲しいと相手に伝わるのです。
一方で、「Tidak」と答えると、「欲しい」を否定したことになるため、「欲しくない」と意思表示したということがわかります。
少しややこしいですが、慣れない内は難しく考えずに「Tidak.」だけを使っていても概ね大丈夫です。
2つの否定語の使い分けることも大事ではありますが、それ以上に相手の質問に対して、肯定したのか、否定したのかを伝えることが重要となります。
きちんと「Ya」か「Tidak(Bukan)」のどちらの意思なのかを伝え、相手と会話をしましょう。