中国語の厄介な実態
中国語を学んでいる人が悩ましく感じているのが、漢字の変化です。 それは、中国語は全て漢字で構成されているので、そこに変化もあります。 日本で使っている漢字なら、比較的理解しているものですが、それが見かけない字体に変化してしまうと、意味不明な漢字に見えてくるのです。 簡体字(かんたいじ)というのがそれで、どう見ても、省略し過ぎと思える漢字を見かけることがあるでしょう。 まだ、ひらがなの方が省略するにもセンスが感じられたりもします。 これは、元々は読み書きの出来る人を増やすために、政策的に行われてできた漢字です。 日本で使わる漢字も旧字体の漢字は、今では誰も読めなくなってきています。 常用漢字も新しいものが認められていたり、変化しているという点では同じことです。 簡体字に対して従来からあるのが、繁体字(はんたいじ)になります。 これが元々あった中国の漢字で、朝鮮や日本にも伝わってきたものの原型だったものです。
簡体字は繁体字を簡単にしただけではない
簡体字はただ面倒な繁体字を簡略化しただけだと思うのは、素人の考えです。 言葉の意味合いやニュアンスが違いますので、使うべき場面も変わります。 これを一概に説明はできません。 それは、地方によって言葉の使い方が変わるので、奥深いものになっているのです。 また、日本語と同じ漢字を見て、勝手にその意味を思い込んでいる場合もあります。 全く違うというほどのものでもないことは多いですが、微妙に違って失敗することもあるので、注意が必要です。 日本の漢字とは見かけは同じ繁体字だと思っても、中身は違うのが中国の漢字と認識しておきましょう。 そうでなくてもそもそも中国語は、国内でも地方によって北京語、広東語、香港語、上海語と大分類されます。 標準語としては北京語で、他は方言のようなものです。 しかし、この違いだけでも英語とドイツ語くらいの違いがあるといわれています。 それでも使うアルファベットは同じであるように、使う漢字も同じではあるのです。
一般に簡体字は、中国全土で使われており、繁体字は台湾、香港、マカオなどの地域に限られています。 中国語なら簡体字を習得しなければ、中国では通じないものと認識しておけば間違いはないでしょう。 もしも、守備範囲が台湾、香港、マカオ方面であれば、全く話が変わります。 せっかく難しい中国語を勉強しても、実際には意味がなくなるほどですので要注意です。